Works
光を取り込む平屋
ARCHITECT MESSAGE
プライベートな空間ながらも光あふれ、心地よい風を感じる平屋。
歴史を感じさせる通りに面し、旅館が隣接するT様邸の建築地は「くの字型」の変形地。この土地の条件をプラスにとらえ、プライベートへの配慮と開放感を両立させた、心地よい平屋の家が生まれました。
課題である「くの字型」の敷地を活かし、土地の屈折部に建物の内部と一体感を持たせたウッドデッキの中庭をしつらえ、中庭を囲むようにリビングダイニングキッチン、和室、子ども部屋が配置された間取りは、施主様の思い描いていたもの。
単に空間をまとめるのではなく、各部屋を中庭を介して分けることで、空間同士にゆるやかな広がりとつながりが生まれます。それぞれの部屋にいながら、家族が近くに感じられる家となりました。
LDKに設けた高窓からは、天井を沿うように太陽の光と空の明るさが取り込まれ、部屋全体を包み込みます。開放感は存分に、澄んだ明るさと風通しの良い空間設計です。また、施主様の想いでもあるシンプルで本質的な美しさを追求し、扉の収まりや幅木を排した壁のしつらえなど、細部にまでこだわりの詰まった住まいとなりました。
クリエイター
小林 伸介
Shinsuke Kobayashi
DATA
所在地 茨城県
工法 木造
延床 116.14m²(35.13坪)
POINT 平屋・変形地
LDKの高窓が部屋と外をシームレスにつなげ、空間に広がりと豊かさを創り出します。
造作のテーブルは施主様ご希望の手元を隠せるキッチンと一体化。お子様と一緒に料理をする時にも活躍しそうです。
中庭を囲む和室はLDKとほど良くつながり、多様な使い方が期待できます。
中庭を囲む和室はLDKとほど良くつながり、多様な使い方が期待できます。
子供部屋は中庭を介してLDKとつながり、家族のほど良い距離感をつくります。
靴の出し入れがしやすい家族用のシューズクローク。LDKから直接アプローチできる導線も確保。
プライベート空間から廊下を抜けると、光に溢れたパブリック空間。廊下の陰影が奥行きを生み出します。
細部のしつらえにこだわり、シンプルで美しいディテールを追求しました。
エントランスはシンプルな線で構成されたデザイン。見落としがちなところまで、細部にこだわりを。